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| 卵巣過剰刺激症候群(OHSS)について |
| Q61 | HMGの副作用にはどのようなものがありますか? | |
| 大きな問題がふたつあります. それは、多胎妊娠と、卵巣過剰刺激症候群(OHSS)です. HMGを用いた場合、多胎妊娠率は25%くらい、といわれています. |
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| Q62 | 卵巣過剰刺激症候群(OHSS)とはどのようなものですか?どのような治療を行うのですか? | |
| OHSSとは、卵巣がHMGなどによって過剰に刺激をうけた場合に起こる状態のことで、通常はHCGの注射後に起こります.軽症、中等症、重症、危機的、の四段階があります. 軽症は、卵巣が大きく腫れて、子宮のうしろのダグラスかというところにわずかに腹水がたまる状態です.卵巣が大きくなるにしたがって、重苦しい感じ、下腹部不快感、痛みなどを起こします. 体外受精では大量のHMGを用いますので、ほぼ全例がこの軽症の状態になります.基本的に安静と痛み止めのみで経過をみますが、そう大きな問題とはなりません. 中等症では、さらに卵巣が腫大し、腹水がへその下まで認められるようになります.ただちに入院の必要はありませんが腹部不快感、膨満感はよりひどくなり、体重がふえます.妊娠しなければ一週間以内に軽快します. 腹水がへその上の上腹部に達すると、重症となり入院が必要です.胸水がたまって呼吸障害が出てくると、危機的となり、集中管理が必要になります.身体の全体としては水分過剰ですが、血管内は血液が濃縮するため血栓症を起こしやすくなります.このようになる場合はほとんどが妊娠例であり、人工妊娠中絶が必要になることもあります. OHSSの治療としてはその重症度に応じて水分制限(賛否両論があります)、大量のアルブミン(血液中のタンパク)の補給、ドーパミン療法(腎臓の血流量を上げ、尿が出るようにする)、抗凝固療法(血栓の予防)、腹水を抜いて濾過して濃縮し血管内に戻す方法、などがあります. |
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| Q63 | HMGを使うときに、どうすれば多胎妊娠やOHSSを予防することができますか? | |
| 超音波を用いて、卵胞数と卵胞径をきちんとモニターすることです.HMGの量は少なめから開始します.最後に注射するHCGの量も減らし、黄体期補助にHCGを用いないようにします.血中エストラジオールの値も参考になります.直径17mm以上の卵胞が3個以上できているか、エストラジオール値が700pg/ml以上の場合はHCGを注射せず、性交あるいはAIHをキャンセルとします. 体外受精の場合は、おおむね発育卵胞数が20個以上、血中エストラジオール値が3000pg/ml以上のときは採卵はしますが、受精卵を新鮮胚移植せずすべて凍結保存とします(選択的胚凍結保存).そして、後日自然周期あるいはホルモン補充周期で胚移植を行います.この方法(選択的凍結胚移植)によって、重症以上のOHSSはほとんどなくなります. |
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