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体外受精・胚移植の実際

体外受精・胚移植の実際の方法について説明いたします。

1.排卵誘発
(調節卵巣過剰刺激)

まず、複数個の成熟卵胞を育てます.これは複数個の受精卵を移植し、妊娠率を高めるためです.原則として GnRHアナログを使用します.これを使用すると脳下垂体からの自分のFSHとLHを抑えることができ、注射で卵胞の発育をコントロールできるようになります.GnRHアナログの投与法には大きくわけて二種類あります.

ロングプロトコール  前周期黄体期中期から GnRHアナログを使用する方法
ショートプロトコール 月経 2-3 日目から GnRHアナログを使用する方法

通常、月経周期の三日目からHMG製剤の注射を始めます.7-10 日間位毎日注射し、卵胞数、卵胞の大きさ、血中 E2 が適値になったら午後 9 時 30 分に HCG を注射します.
多嚢胞性卵巣症候群やHMG製剤に反応の悪い人は、GnRHアナログを使わずクロミフェンとHMGを併用することもあります.HCG の投与法は同じです.
なお、遠方のかたの HMG 製剤の注射は、お近くの産婦人科にお願いして注射してもらいます.

2.採卵 HCG を注射した翌々日の早朝に、十分に成熟した卵胞から穿刺・吸引して卵子を採取します.
麻酔は鎮痛剤の座薬と局所麻酔、ときに静脈麻酔の併用で行います.
おおむね 10 分以内に終了し、ほとんど痛みはありません.
3.媒精 卵子を 2-3 個ずつ1ml程度の培養液の入った容器に移し、スイムアップ法で洗浄した精子を 10-100 万個加えて受精させます.
4.受精の確認 約 16 時間後に、前核の有無を確認します.正常な受精では、雌性前核、雄性前核が各 1 個です.多精子受精のチェックも行います.選択的胚凍結保存は、この前核期で行います.
5.分割の確認 約 48 時間後に良好分割胚の形成を確認します.
6.胚移植 3 個以内の胚を子宮腔内へ移植します.余剰胚は凍結保存します.
7.黄体期補助 黄体ホルモン(プロゲステロン)の経口薬、膣座薬、注射薬の投与を妊娠判定まで行います.
8.妊娠判定 胚移植後 14 日目に尿中の HCG を測定して妊娠を判定します.妊娠が判明したらさらに妊娠 5 週で胎嚢を、妊娠 6 週で胎児心拍動を確認後、分娩可能な他院へご紹介します.

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