公開討論会を企画して
日本不妊カウンセリング学会認定
体外受精コーディネーター 浅野明恵
この公開討論会は不妊症で悩んでいる方が望ましい生殖医療を受けられるよう、心のケアも含めた問題に取り組んでいる非営利団体の日本生殖医療研究協会が行っている啓蒙活動の一環です。全国各地で行われており、札幌においては平成12年8月、13年9月に引き続き、今回第3回を開催する運びとなりました。
体外受精や顕微授精のような高度生殖医療の技術的な進歩は目覚しいものがあり、従来の治療法では妊娠が不可能であったカップルにそのチャンスを提供することを可能としました。しかし、その反面カップルの選択肢はますます複雑になってきており、精神的サポートが立ち遅れているのも事実です。
代理母や卵子提供、出自を知る権利など倫理的な問題がとりだたされるなか、今年4月には精子・卵子・胚の提供等による生殖補助医療制度の整備に関する報告書が厚生科学審議会生殖補助医療部会でまとめられました。
今年は特別講演で「生殖補助医療をめぐる行政と法」について、第1部では適切な不妊治療、カウンセリング等についての講演を企画しました。第2部は例年通り参加された皆様方のからの質問やお悩みについて講師に考えや答えを聞いてもらう時間としました。不妊に悩む方々に一般不妊から高度生殖医療の現状を知っていただき、専門スタッフとの意見交換でセカンドオピニオン(アドバイス・参考意見)として活用していただきたいと思います。
このような討論会は不妊に悩む方々にとっても、私たち医療従事者にとっても治療やカウンセリングなどの問題点を見つめ直すことができます。
今後も継続的に開催し、不妊に悩む方々が後悔せず治療の選択、自己決定ができるような情報を提供できるよう努力していきたいと考えております。
浅野明恵(あさのあきえ)
1986年北海道立旭川高等看護学院助産師科卒業。 1998年より現職、看護師長・体外受精コーディネーターとして神谷レディースクリニックに勤務。 2000−2001年北海道医療大学臨床心理学部心理学科科目等履修生。
2000年日本生殖医療研究協会体外受精コーディネーター認定。
2002年日本不妊カウンセリング学会評議員。